25日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日ぶりに小反落。前日比15銭円安・ドル高の1ドル=118円65―75銭で取引を終えた。米経済指標を受けて円の売り買いが交錯する場面もあったが、27日に発表される日米の重要指標を控えて持ち高調整の円売りが出た。
午前8時半に米商務省が発表した3月の耐久財受注額は前月比3.4%増と市場予想(2.7%増)を上回った。民間設備投資の先行指標とされる国防・航空機を除く資本財受注は3カ月ぶりに増加。米景気に対する過度の懸念が後退し、円売り・ドル買いが出た。
午前10時に発表された3月の新築住宅販売件数は3カ月ぶりに前月比増加した。ただ、件数が85万8000戸と市場予想(89万戸)を下回ったため、円買いが入った。
しかし、円買いも続かず、次第に持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢となった。27日に1―3月期の米実質国内総生産(GDP)速報値や、日本の3月の全国消費者物価指数(CPI)などが発表される。これらを見極めたいとする市場参加者が多かった。
午後2時に発表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、米連邦準備理事会(FRB)は米経済は「ほとんどの地域で緩やかに拡大した」との判断を示したが、特に材料視されなかった。円の高値は118円39銭、安値は118円85銭。
円は対ユーロで続落。前日比10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=161円80―90銭で取引を終えた。
ユーロはドルに対して反落。前日終値と同じ1ユーロ=1.36ドル台前半ながらやや水準を切り下げた。独Ifo経済研究所が発表した4月の企業景況感指数は前月から上昇し、市場予想を上回った。ユーロの先高観が強まり、欧州市場でユーロ買いが入った。
ニューヨーク市場では米耐久財受注額を受けてドル買いが先行したが、米新築住宅販売件数の発表後にユーロは1.3667ドルまで上昇。2004年12月30日に付けた過去最高値(1.3670ドル)に迫った。その後は利益確定のユーロ売りが出てユーロは上げ幅をじりじりと縮めた。ユーロの安値は1.3622ドル。
スポンサーサイト
コメントの投稿